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2004-12-10

仕事のはなし

昼は地味な地図作成調査員、夜は風俗まがいの売れないチャットレディーをしている。
地図作成調査員とは、住宅や事業所を一軒ずつまわり、地図に記載されている名前や番地が一致しているかどうかを調べる仕事。数人で車に相乗りし、割り当て地区で1人ずつ車から下ろされ、あとはひたすら孤独にインターホン押しまくり&歩きまくりの仕事。悲しいくらい低賃金なため、修行僧にでもなった気分で精神面の鍛錬あたりに価値観を見出していくしかない。分譲が始まって間もない住宅地や山間部で車を下ろされようものなら休憩する場所もトイレもなく、雪がチラつく真冬だったりしたら身の危険も感じてしまう仕事だ。女性調査員がいたずら被害に遭った経緯があるらしく、私も会社から防犯ブザーを持たされている。
しかし、逆に私のほうが犯罪者と疑われることのほうが多く、玄関先で執拗な身元追求をされたり、話が終わる前にぴしゃん、とドアを閉められることもしばしば。
私はもともと、人と会って話すのは全く得意ではない。それが、今は1日に3桁ほどの数の知らない人たちと毎日接している。正直、仕事中は乱交パーティーで輪姦されているような気分だ。

最近、ふと、気づいた。これはまるで「梅香小路のきり子」じゃないか、と。「梅香‥‥」はプログの「過去の小説」にUPしてある(※1)が、「シラミつぶしにインターホンを押してまわり、5年間で1万2千戸のドアを開いて歩いた訪問販売員」の話だ。これは、「テレフォンアポインター(電話勧誘)」のバイトの経験からヒントを得て書いた。今読んでみると浅はかな小説だ。地図調査員をやっている今ならもっと上手に書き直せそうな気がする。
もしも、自分の小説が現実と連動しているのなら、幸せな内容を書かないと私も幸せになれないのではないかと思う。それならハーレクイン的でゴージャス・セレブなラブコメを書けば私も‥‥☆と一瞬光が見えたが、今書いている「幼生収容所」(※2)は不幸ど真ん中の小説。やはり書き上げないことには私も成仏できないのである。★2004.12

(※1、2)以前やっていたブログでの話です。


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