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2017-11-10

「つげ義春と大原」展、始まりました。

 

2017年11月5日(日)夜。

 

いすみ市 大原海水浴場の前の、元は市民プールだった施設(現在は洒落たコワーキングスペース)「hinode」のスタッフsayaちゃんに「開催してみませんか?」と声をかけてもらい、予定にはなかったが急きょ小さな「つげ義春展」を開催することを決め、9月頃から少しずつ準備を進めていた。
この日はオープン前日。

展示設営というものはなかなか思い通りにいかないものだ。
男手がほしいなと思ったが、結局女手一つでどうにかなってしまう悲しさ(後日男手をお借りした)。
そうはいってもやはり夜までかかった。

 

sayaちゃんが急にひらめいて、ガラス「つげ」装飾に着手。
同僚のtanちゃんにも見守っていただき、おかげさまで設営完了。

 

 

sayaちゃん遅くまでありがとう。

 

 

11月6日(月)。
会場のhinodeはだだっ広い芝生の公園に囲まれていて、気持ちの良い場所だ。
昔、この場所には、つげさんのエッセイにも出てくる国民宿舎が建っていたらしい。
公園の中には少しの遊具と、どんぐりの木、野音のステージ的な半屋根が。
道路の反対側は大原海水浴場。

 

 

祝・展覧会オープン。

つげさんご本人や原画等をお貸しくださった編集者の浅川さんをはじめ、
地元大原在住のIさん、そのほかいろんな方の善意や応援、ご協力のおかげでこの時期に奇跡的に実現できた小さな展覧会。

 

 

 

 

始まってみたら、ありがたいことに、日によってはお客さんが途切れないくらいの、
「ほど良い感じ」を保っている。
ご来場された暁には芳名簿にぜひお名前を残していってください(偽名でも可)。

 

 

会場では、つげさんの貸本漫画時代の原画数点、フォトエッチング アクアチントの版画作品、
貴重な落書き、当時作品を発表していた「ガロ」や「COMICばく」、関連本などをご覧いただける。

 

 

つげ義春年譜を熱心に読むお客さま。

 

大量の原画の中から数点を選ぶのは本当に難しかった。
個人の好き嫌いの浅はかな感覚で選ぶべきものでもないと思うし、
作品の運命が自分の手によって僅かでも変わってしまうような気もして、選ぶのに緊張が走った。
つげさんの作家性をもっと理解していたら別の原画を選んでいただろう。
勉強不足な自分を恥じた。
そして最終的には感覚的に選ばせていただいた。
そんな中「これはぜひお借りして展示したい」と自分の中で即決だった1点があった。
つげさんの落書き。
女性の表情が艶っぽくかわいらしく、しかし気合を入れて描いたのではない抜け感が絶妙に好きな1点。
エントランス壁に展示させていただいた。必見。

 

 

「ガロ」の後身の漫画雑誌「アックス」最新号は「つげ義春特集」。

 

 

おかげさまで残りあと数冊となりました。
amazonでも現在入荷待ちの品薄状態。お早めの確保をオススメします。

 

 

後日、「海辺の叙景」名カットコーナーを増設してみた。
大原ローカルの方々と、ここで話が弾む。
実際、当時の大原のいろんなお話を伺うことができて、
自分の中の「海辺の叙景」にリアリティーがより増していく。

 

つげさんは昭和12年生まれの80歳。亡くなった父と同い歳だ。
父は日ごろ「枯れて老いて醜くなっていく自分の姿を見ていきたい」と言っていた。
その願いは果たせずだった。
老いたつげさんの現在の姿を父に重ねてしまう感、否めず。

父もつげ義春のファンだった。
幼少期の屈折感や、失踪・彷徨願望。
ジャンルの違いこそあれ父もモノクロームの世界に生きていた。
たまに家に帰ってきた父に、私がつげさんの漫画やエッセイを貸したりもしていた。

 

 

 

「つげ義春と大原」
ー 関連書籍や原画によるミニ展示コーナー ー

2017年11月6日(月)~26日(日)
観覧無料 9:00~18:00  (無休)

幼少期の数年を、母親の故郷である「いすみ市大原」で過ごした漫画家「つげ義春」の作品には、
大原、そして大多喜をはじめとする外房地域の郷愁を掻き立てられる風景がたびたび登場します。

ここ大原にオープンしたコワーキングコミュニティ「hinode」で、つげ義春の創作の原点に触れてみませんか?
昭和を感じさせる貴重な漫画雑誌の数々もご用意しています。
ぜひお気軽にお立ち寄りください。
会場 コワーキングコミュニティ「hinode」 千葉県いすみ市深堀1712-1
お車は大原海水浴場の駐車場にお停めください。

 

 

 

 

 

11月18日(土)のイベントプログラム「大多喜のイノシシ革で作るカードケース作りワークショップ」の予行演習をした。
ワークショップ主催者の能城ちゃん(大多喜在住)と私は隣町同士の、ある意味お仕事の同期である。
また、いすみ市に限らず大多喜が舞台のつげ作品が数多く存在することもあり、
彼女が携わっている大多喜の害獣問題にも絡め、大好きな能城ちゃんと一緒にイベントができるのがとてもうれしい。
楽しみだ。

 

 

地元いわきに革関係の友だちがいるため、革の扱いの難しさは重々わかっていたが、
素人がそう簡単に上手に仕上げられるものでもないことをあらためて実感。

 

 

 

今回は牛革を使って練習した。

 

 

あまり上手にできなかったが、新しいカードケースほしかったのでちょうど良かった。

 

※私は不定期でhinodeに在廊しております。
もし私にご用の方は、前もって連絡いただけると確実です。

 

先月末のライブ以来、ギターを10日以上さわってなくて焦る。

 


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