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2020-08-25

No.13についての考察。

昨年の年末、あるタロット占い師に「2020年はどんな年になりますか?」と尋ねたら、ワンオラクルの1枚引きをしてくれた。

「死」のカードだった。

うわぁ、来年はあんまり楽しい年にはならなそうだな……、素直にそう思った。

その時出してくれたカードの写真を今あらためて見たら、絵柄がそのまんますぎて笑ってしまった。

ウィルスに冒されてる……。

 

タロットカード「死」

 

「2020年、あなたは一度、すべてを捨てなくてはなりません」と占い師が言った。

「ゼロ地点に戻る年です」「死と再生がテーマです」とも。

 

小さなツアーや、ライブイベントなどなど、今年予定していた活動がなしになった。
ここ数年、薬を飲まないと人前で演奏できず、だんだんと薬の量が増え、その分体への負担も大きくなり限界を感じていたから、これを機に表向きの活動を一旦休んで、仕切り直しをしたいと思っている。

もともと引きこもるのが好きだったのが、今年はさらに引きこもりになった。
リモートワークができるのは時代の恩恵だ。
持病のうつは悪化と安定を繰り返しつつ、低空飛行をそれなりに楽しんでいる。

とはいえ、ある意味、死んだ。
自分が音楽活動している姿が急にイメージできなくなった。
そもそも、それ自体が自分のエゴで作り出した幻想だったのではないかとさえ思った。
幻想に結構な時間とお金をつぎ込んでしまった。怖くなる。
幻想確認作業は若い時に済ませておくのがベターだ。
若いほうがまだやり直しが効く。

死んだ……と言いながら、2ndアルバムに向けて準備を始めているという矛盾。
いやでも、どうなるかわからない。
新曲を作らなくてはと思う。
いやでも、本当に先が見えない。
音だけイメージとして聴こえてくるので、やめはしない気がする。

 

震災の時、ギリギリで津波をまぬがれ、その後10年近く生きることができた。
大好きなハワイに何度も行くことができたし、この世のものとは思えない美しい景色も見た。
100頭のイルカと泳ぐこともできた。
だからもう何がどうなったっていいじゃない?とも思う。
天災、人災、経済危機、戦争、疲れる。
自分は助かるだろうという根拠のない憶測、しがちだ。
自分の好きな作品にハッピーエンドはない。
ハッピーエンドではない惨めなエンディングをしっかりと生き切る主人公は私から見たら最高に美しい。
その感覚、わかるだろうか。

今年は静かに死んでいようと思う。


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