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2015-09-21

銀杏

直前まで行こうかやめようか迷っていた。私にとって銀杏BOYZは、一度ハマるとなかなか抜けられなくなる中毒性があるから。ハマっていた頃は峯田が自分に憑依し、峯田っぽい口調になったり、文章を書くと峯田っぽい文体になってしまったりして非常に気持ち悪いことになっていた。

せっかく抜けたのに。距離をおいて穏やかに暮らしていたのに。
行ってしまった。

 

俊美さん、ミチロウさん、峯田。三大カリスマそろい踏み。熱が出そうだ。

三ケ田くん、俊美さん、ミチロウさんのライブも素晴らしかった。良いライブレポートを書く自信があるが、あえて割愛させていただく。

 

1人銀杏弾き語り、峯田。

心をえぐられた。

 

案の定、自分の過去のライブをすべてリセットしたくなった(良い意味で)。

自分の演奏や音楽への取り組み方を考え直す必要に迫られた。

銀杏BOYZは、なぜ、ここまでファンを熱くさせるのか。そしてやっぱりあのメンバーが揃っての銀杏の復活を願ってしまう。ライブが終わり、お客が出口へ向かう中、「このまま(峯田1人体制の銀杏)で銀杏は終わんねえぞ、いつまでも待ってっからな!」と誰もいないステージに向かって叫んでいたファンがいた。ここで叫んでも本人に届くはずがないのに叫ばずにはいられなかった彼の衝動が、国会前へ行かずにはいられない人々の姿とダブった。

「せんそうはんたい!せんそうはんたい!」と客全員で歌い叫んだ時、自分が国会前にいるような気がした。「……って、言ってりゃいいんだろ?」と峯田が続けて歌う。でもやっぱり「せんそうはんたい!」と強めに歌う私たち、のやるせなさ。

やっと人前に出せるようになったから歌います、と歌い始めた新曲で、……ほうしゃのうが、こわいです  ……新宿で白いパーカーの女を買いました、と泣き顔で弾き語る、峯田。

弦が途中で切れても、歌詞を間違えて何度も出だしから歌い直しても、それが間違いにはならない強烈な存在感と才能。なんなんだ、このくやしい気持ち。

音楽を聴いて人生が変わる、というほどの体験は最近めっぽうなかったが、今回はあった気がした。

 

私のいちばん好きなこの曲は歌わなかったな。

昨日の感動を忘れないようにしたい。

 

9/20(日)club SONIC iwaki
ギフト2015  銀杏BOYZ  セットリスト

17才
人間
生きたい
BABY BABY
新訳銀河鉄道の夜

ボーイズ・オン・ザ・ラン

アンコール
Just Like a Boy
仰げば尊し


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